北欧古物専

デンマークで椅子張り職人の学校に通っています

8-9.uge 8,9週目 自宅学習とオンラインミーティング

2週間の予定だった学校閉鎖が、更に2週間延長されました。

と言っても、再来週は元々イースター休暇の予定だったので、学校閉鎖のまま休暇に突入することになった感じです。

今のところ、休暇明けから学校が再開される予定ですが、これも確定ではありません。

 

デンマークでは、イタリアやスペインのような急激なコロナウイルスの感染は起こっていませんが、今行われているコロナウイルス対策はイースター休暇明けまで延長されました。

 

主なコロナウイルス対策は、以下のとおりです。

 ・国境閉鎖,外国人の入国制限

・教育機関,保育園,デイケアサービスの閉鎖

・医療機関の通常診療の閉鎖

・歯科医院の通常診療の閉鎖(これは6月まで)

・公務員の在宅勤務,民間企業も可能な限り在宅勤務

・大型ショッピングモール,レストラン・カフェ・バー等飲食店,美容院,スポーツ施設の閉鎖

・10人以上の集会禁止など

(集会禁止の人数を2人以上に変更するか、検討中らしいです。)



3月26日17時時点でのデンマーク全体の感染者数は以下のとおりです。

(国立血清学研究所より)

 合計2023名

デンマーク1877名(死亡者41名)

フェロー諸島140名(死亡者0名)

グリーンランド6名(死亡者0名)

 

3月17日には、マルグレーテ女王から国民に向けてスピーチがありました。

デンマーク王室が新年のスピーチ以外に国民に向けてスピーチをするのは、第二次世界大戦以来のことだそうです。

 

私の元には、毎日のように日本の外務省と在デンマーク日本大使館から、コロナウィルス関連の最新情報が届きます。

 デンマーク語のニュースにも目を通しますが、こんな風に日本語で確実な情報を送ってもらえることは安心感があり、ありがたいなと思います。

 

ものものしい状況ではありますが、ここ数日の良いお天気の影響もあってか、

私の周囲は、とても平穏な空気が流れています。

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散歩で見つけた可愛い花

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夫のおじいちゃん家の馬1

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おじいちゃん家の馬2

平日の昼間だというのに、どこの家も自家用車が停まっているのを見ると、

かなりの人が自宅勤務、待機をしていることが分かります。

 

スーパーマーケットでは、消毒液以外はほぼ揃っていて、私の住む町では買占めは起こっていません。

消毒液が売り切れだからと言って、怒っている人も見かけません。

ただ、病院から消毒液が盗まれる事件が相次いでいると、ニュースで取り上げられていました。

普段はそんなことが起こりようもないデンマークでも、そんなことが起こるほど、切羽詰まった雰囲気もあるようです。

 

マスクは感染予防効果がないからと、デンマーク政府が推奨していないので、日常生活でマスクをしている人は、私の町では見かけません。

 

スーパーマーケットでは、店員さんが普段はしていない手袋をしていて、レジの前にはガラスが設置された所もあります。レジ待ちの列は1m以上の間隔を開けるよう、足元にシールが貼られていて、みんな守っています。

入口で手を消毒すること、野菜を買う時は手袋をすること、熱や咳の症状がある人は入店を拒否、などの対策も取られています。店内では、なんとなくみんな間隔を空けています。

 

近くの大きな都市では、週末に警察がドローンを飛ばして、公園や海岸などで人が集まりすぎていないか確認していたようです。

デンマーク人の大好きな太陽サンサンの良いお天気だったにも関わらず、誰も公園や海岸で集まっている人がいなかったようで、みんな喜んでいました。

 

経済対策では、経営困難の会社に6月までは政府が社員の給料の補助金を出すそうです。

小さな子どもがいる家庭では、今は子どもを預けられない状況ですが、その間も普段と同じように保育料を支払うよう通達が出されました。

こんな時だからこそ、お互いに助け合わなくていけないから、喜んで保育料金を払います、というポジティブな意見がとても多かったです。

 

ピザ屋さんやレストランのお持ち帰りでは、医療関係者や介護従事者には、無料で食事を提供する所も出てきました。

 

大変な時こそ助け合おう

というデンマーク人の国民性が伝わってきて、とてもすごいことだと思います。

 

今のデンマークの平等社会、高福祉社会を築き上げた過去のデンマーク人たちも、困難な状況をみんなで助け合って、支え合ってきたんだろうなと、納得してしまいました。

 

さて、学校からは伝統構法のスツール作りについてのレポート課題が出されていたので、

この2週間はレポート作成と、自分で出来る範囲でスツール作りを進めていました。

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脚部のオイル塗装と木枠周りの布の縫い付け

レポートは前回のクッション作りの時もあり、毎回実践課題の度に提出しないといけないようです。

 

これがなかなか大変でして。

今回は、作業工程、材料の説明、材料を選んだ理由、使用した道具とその安全性について、原価計算、自己評価を書かなくてはなりませんでした。

全てデンマーク語です。

 

特に、作業工程はたくさんある上に複雑で、頭ではどうするか分かっていても、

言葉にするのが難しくて。

なんとか、グーグル先生と辞書を頼りに書き上げて、夫に確認してもらいます。

かなり助かります。

 

先生には、オンライングループのチャットと電話でいつでも質問が出来るようになっています。

週に1回、他のクラスメイトと一緒に先生とオンラインミーティングをしています。

みんな普段と変わらず冗談を飛ばしていて、学校閉鎖に文句を言う人はいません。

今日は新しい課題が出され、オンラインミーティングでその説明がありました。

学校の近所にあるデザインホイスコーレと合同で取り組む予定だったアップサイクルの課題を、今回は各自、自宅で取り組むことになりました。

 

コロナウィルスの影響で中古屋さんが閉まっているので、今家にあるもので課題に取り組もうと思っているのですが、まだ良いアイディアが浮かびません。

我が家の家具や雑貨は、夫の家族にもらったものや、中古屋さんで買ったものなので、古いものばかりなのですが。

どうしようかなぁと悩みつつ、何が出来るか、楽しみです。