北欧古物専

デンマークで椅子張り職人の学校に通っています

現場研修(Læreplads)13 アップサイクルバッグ

今週も、ティナの工房には続々と椅子の張替の依頼があって、忙しい毎日です。

と言っても、仕事を急かされることはほとんどなく、いつも自分のペースで好きなように働かせてもらっていて、工房はとてもリラックスした雰囲気です。

 

椅子の下張りの仕事がひと段落した所で、ちょっと手伝って欲しい、とティナに呼ばれて行くと、たくさんのカラフルなバッグが山積みにされていました。

 

今度、病院で開催される展示会に出展するバッグたちです。

会場の準備が出来たから、急いで仕上げないといけなくなったらしく、持ち手と内ポケットを取り付ける仕上げの作業をしました。

 

不要になってしまった物に新しいアイディアを加えて別の物に生まれ変わらせる…

おお!これぞ学校で習ったアップサイクル!
しかも、めっちゃかわいい。

 

工房には椅子張で余った丈夫な布や革がたくさんあるので、ティナはそれを使ってバッグやクッションカバーを作って、工房のショールームで販売しています。

前回開催された病院の展示会で評判が良かったので、今回もお願いされたそうです。

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工房の端材で作られたバッグ

ティナの張地の組み合わせのセンスは抜群で、アップサイクルのバッグは、どれもとってもかわいいです。さすが師匠、このバッグ、私が欲しいくらいです。

 

革の取っ手は、自分で長さを揃えて切って、ハンマーで鉄の型を叩いて端のデザインをくり抜いて、留め具用の穴を専用の器具で開けていきます。

すごい地味な作業ですが、革細工もなかなか面白そうです。

 

ところで、今週は嬉しいことがありました。

ティナが、現場研修の契約を更新する、と教えてくれました。

 

生徒と学校と工房が交わす現場研修の契約には、短期契約と長期契約があります。

長期契約は、学校の教育課程の全行程の現場研修先になる、という契約で、生徒が卒業するまでの3年半、現場研修先になってもらえます。

 

私がティナと交わしたのは短期契約で、次の学校での授業(本コース1)が終われば現場研修は終了という契約でした。

初めて研修生を受け入れるティナは、いきなり3年半という長期契約を結ぶにはためらいがあったので、お互いに上手くやっていけるかどうかを見るためにも、半年間の短期契約から始めることにしたのです。

 

そろそろ契約が切れるから、学校での授業が始まる前にティナと話し合わないといけないと思いつつ、もし契約更新を断られたらどうしようと内心不安だったので、契約を更新してもらえることになって、とっても嬉しいです。

 

これで、安心して2週間後から始まる学校の授業に臨めます。やったー!