北欧古物専

デンマークで椅子張り職人の学校に通っています

現場研修(Læreplads)20 Rejsegilde(ガイサギレ)

デンマークの田舎で暮らしていると、そこら中に広大な畑が広がっているので、自然と農作物の様子が気になるようになってきます。

 

先週まで小麦の収穫で大忙しだった農家さんたちは作業が落ち着いたようで、今はあちこちで収穫待ちのトウモロコシたちを見かけます。

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背の高いトウモロコシ畑は目を引くので、すぐに分かります。

今週もティナの工房では、古い家具の張地を剥がして、下地を直して、新しい張地の切り出しをして、張り直して、ホコリまみれの日々でした。

 

最近は新しく任せてもらえる作業が増えてきて、研修が一層楽しくなってきました。

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古い張地を型にして、新しい張地を切り出す作業

張地の切り出しは、今まではティナが全て一人でやっていたのですが、今は私も少しずつ自分で作業するようになってきました。

 

作業に集中していると、一日があっという間に過ぎていきます。

 

ティナがいつもウレタンフォームを購入している会社が新しい倉庫を建設中で、その Rejsegilde(ガイサギレ)というお祝いの会に招待されたので、昨日はティナと二人でお祝いに伺ってきました。

Rejsegilde(ガイサギレ)は、新しい建物の屋根の構造が出来上がると、そこに木の枝で出来たリースを飾って、建物の安全祈願も兼ねてみんなでお祝いをするデンマークの行事です。

日本の上棟式のようなものでしょうか。

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屋根の上に飾られるリース

この日はお祝いに来てくれたお客さんや社員さんたちに、ホットドッグとビールやジュースなどの飲み物がふるまわれていて、みんな工場のなかで立ち話していました。

私は、ホットドッグとジュースで両手がふさがれいて、知らない人ばかりの慣れない場所だったので、すっかり写真を撮るのを忘れてしまいました。

 

上の写真は、夫の友人の新居のRejsegilde(ガイサギレ)に招待されたときの写真です。

 

デンマークでは、金曜日はみんな仕事を早めに終えるので、お昼過ぎに開かれたそのRejsegilde(ガイサギレ)には、みんな仕事着のままで、ささやかなお祝いのプレゼントを持って順次やって来ていました。

ふらっと来て、サクッと食べて飲んで話して、帰りたいときに自由に帰るという、あまり堅苦しくない会で、なんだかデンマークらしいなと思いました。

 

ティナは、「こういう会苦手なの」と言いつつ、知り合いの社員さんや社長さん、他の椅子張り職人さんと楽しそうに会話をして、それぞれの人に私を紹介してくれました。

私も、少しずつ地域の仕事のつながりを作っていけると良いな、と思いました。