北欧古物専

デンマークで椅子張り職人の学校に通っています

4.uge 4週目 作図と材料

先週は冬休みでしたが、今週から授業再開です。

家具を採寸しながらAuto CADで作図をしたり、材料について勉強したりしました。

 

作図の授業では、今日はこれね、と椅子の枠を渡され、

これどうやって描くのん?

と、ポカーンとする私たちを残して、先生はさっさと行ってしまいました。

先生は、他の学年の授業も同時に指導しているので、忙しそうです。

 

私が受けているのは半年間の基礎コースで、その後は4年間の本コースになります。

先生は3人+補助の先生が1人いて、基礎コースと本コースの両方を指導しているようです。

先生たちは、毎日学校で授業をしている訳ではなく、いたりいなかったり、

同じ教室でも外部の生徒を指導していたり、1人で作業していたりもします。

 

質問に行くと、今日はあなたたちの担当じゃないから、他の先生に質問して、

と言われたりもします。

 

1つの授業に先生が2人いることもあれば、1人の先生が複数の授業を同時に指導していることもあります。

先生たちは、自分の担当の授業じゃなくても、ふらっと現れては去って行ったりと、

かなりフレキシブルな感じで、どういう勤務体系なのか、未だに謎です。

 

そんな放置な感じの作図授業でしたが、みんなそれぞれ実測して、分からないところは助け合いながら、誰かが良い作図方法を編み出したらお互いに教え合ったりしながら、作業を進めました。

担当の先生は、手が空いたらやってきて、質問に答えたり様子を伺ったりしています。

 

材料の授業では、実際のサンプルを触りながら、先生から説明を受けました。

布の編み方は、虫メガネで観察したり、自分で紙を使って再現したりしました。

好きな材料について、ペアを組んで調べてみんなに発表したり、

異なる材料を燃やして、その様子を観察したりもしました。

 

座学の授業では、ただ先生の話を聞くのではなく、実物に触れたり、観察したり、体を動かしたり、自分で調べたりと、いろいろな方法で教えてくれるので、

飽きずに興味を持って学ぶことが出来ます。

 

デンマークの子どもたちは、こうやって学校で学ぶんだなぁ、と羨ましく感じました。

 

来週からデンマークの伝統構法の実習が始まるので、その材料についても学びました。

そのほとんどが、植物(麻)や動物(馬、牛、豚)の毛から出来ていて、かなりの自然素材です。

環境にも人の体にも優しくて、座り心地も良いなんて、さすがだなぁと思いながら、

今からとても楽しみです。

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椅子枠を実測してAuto CADで作図中

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布の編み方を紙で再現

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伝統構法で使われる自然素材

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本コースの生徒の実習中の椅子たち。見てるだけでワクワク。