北欧古物専

デンマークで椅子張り職人の学校に通っています

3.uge 3週目 作図とクッション作り

今週は、作図作業と2つ目のクッション作りです。

 

初日は、手描きでいろいろな立体の正面図、側面図、平面図を描きました。

翌日は、Auto CADで同じように家具の図面を描きました。

 

先生からの説明が雑だったのに、みんなちゃんと作図出来ていて、驚きです。

私は、日本での作図経験があるので大丈夫ですが、

みんな、あの説明でよく図面が描けるなぁ、と感心してしまいます。

しかも、作業が速い。

デンマーク人の、自分で考える力と行動力の高さは、いつも尊敬します。

 

2つ目のクッションは、型作りから始めました。

前回は、事前に用意された型を使いましたが、今回は自分で作ります。

 

型作りは、仕上がりを左右する大切な作業です。

時間がかかっても、精度の高いものを作ることが大切、とのことです。

最初の型が間違っていては、計画通りにクッション作りが進みません。

 

何人かの生徒は、型間違ってた〜!

と、縫い始めてから矛盾が生じたらしく、型作りからやり直していました。

 

そして今回も、素材は余り物から選びます。

私はやっぱり、ウールのふわふわ布、しかも模様入りを選んでしまいました。

側面に無地の生地を選べば、そんなに難しくないはず、

という私の姑息な計画は、すぐに見破られることとなります。

 

良い生地選んだわね〜、こういう生地は型の取り方によって模様が全部揃ってすごくキレイなのよ。型を取るときは、こうやって、こうやって...

と熱心に、型の取り方と模様の揃え方を教えてくれる先生。

 

でも、それだと難しすぎるから、側面は無地の生地にしようと思ってて...

という私の言葉は、

あなたなら出来るって信じてるわ!

という先生の言葉にかき消され、今回も何だか難しいことになりそうな予感です。

 

模様が揃うように慎重に縫い進めていきますが、思うようにはいきません。

始めは模様が揃っているのですが、クッションをぐるっと1周縫い終わる頃には、

模様がずれてしまいます。

1回目は、1cmずれ、やり直し。

2回目は、5mmずれ、やり直し。

3回目は、2mmずれ、やり直し...

しようかどうか迷いつつ、集中力の限界を感じて、今回は2mmずれで自分の中で合格とすることにしました。

 

ほんの少しでも、模様がずれると目立ちます。

完璧に模様を揃えて縫う椅子張り職人さんたちを、改めて尊敬します。

 

クッションカバーを作成した後は、ウレタンを中に詰めます。

クッションカバーのウレタン用の入口を小さく作ってしまった私は、また一苦労。

プロレスラーみたいにウレタンを脇に抱え、机に押さえ込み、

フーフー言いながら、クッションカバーにねじ込みます。

 

先生は、いいぞいいぞと、笑顔で立ち去って行き、

クラスメイトは、大丈夫?手伝おうか?(それ無理じゃね?)と優しく声をかけてくれます。

職人になるからには、全部自分でやらないと、とウレタンと格闘すること15分。

やっとねじ込めました。

 

最後は、手縫いでウレタンの入口を閉じていきます。

ああ、これが憧れの手縫いかぁ、

と、一人ワクワクしながら縫っていきますが、

やっぱりこれも、思うように綺麗には出来ませんでした。

 

まだまだ修行が必要だな、と一人納得しつつ、完成するとやっぱり嬉しいのでした。

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模様がずれて、なかなか揃いません

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憧れの手縫いに挑戦

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私がちまちまクッションを縫う奥で、デンマークの伝統構法の実習をする上級生たち