北欧古物専

デンマークで椅子張り職人になりました

現場研修(Læreplads)53 大雪と新しい職場

2024年の仕事始めは、大雪で始まりました。

ここ数年雪の少なかったデンマークでは珍しく、1月3日は一日中大吹雪に見舞われて、大変でした。

そこかしこで車が雪のために立ち往生したり、交通事故が多発したりして、交通網が麻痺してしまいました。

救助に向かう救急車やパトカーも、大雪のために現場に到着できない状態で、軍隊のタンク車が救急車両の先導のために出動したのですが、タンク車すら横転してしまう始末。

高速道路で立ち往生してしまった自動車の運転手たちは、救助が到着できずに、吹雪の中そのまま車で一夜を明かし、立ち往生から20時間以上経ってようやく車を移動できたようです。

 

私は1月3日から仕事始めの予定だったのですが、ティナが危ないから出勤しなくて良いと連絡をくれて、仕事始めは翌週の1月8日からとなりました。

吹雪が去った後は、シベリアからの寒波で気温が昼間でもマイナス10℃になるなど寒い日が続き、雪がしばらく溶けずに残ったままでした。

先週からやっと気温がプラスになって雪も溶け、道路の凍結からも解放されて、ほっとしています。

ティナの工房から、綺麗な朝焼けが見えました。

 

さて、年明けのティナの工房では、同じ作業を繰り返す大量の注文がいくつかあったので、ひたすら作業の日々でした。

近くの学校の椅子の座面の張替え約50脚

ホテルのベッドヘッド約100個

ひたすら作業が終わると、その後はいくつか椅子の座面の張替作業やソファの張替作業を行いました。

 

そして突然ですが、来週から週3日だけ、デンマークの老舗家具メーカーGETAMAで働かせてもらうことになりました。

ティナの工房での研修期間は4月までの契約なのですが、実はティナの工房では、今お客さんからの注文が少なくて、私がフルタイムで働けるほどの作業量がないのです。

ティナのお客さんの多くは個人のお客さんなので、どのタイミングでどれくらいの量の仕事が来るかはマチマチで、忙しいときもあれば、ヒマなときもある、というような状態です。

 

元々、研修期間終了後に継続して私をフルタイムで雇うことは難しい、という話はティナから聞いていたので、研修が終わったら新しい仕事先を探す予定でした。

 

ティナは、独立する前は10年以上GETAMAで働いていた優秀な椅子張り職人だったのですが、今GETAMAの工場がすごく忙しいらしく、ティナにGETAMAに戻ってきてくれないかと連絡があったそうです。

でも、ティナは自分の工房があるので、代わりに私を貸し出すことにしたようです。

 

今回は試験的に週3日働きますが、上手くいけばそのままGETAMAで雇ってもらえるかもしれません。

研修が終われば仕事を探す予定だったので、とてもありがたいお話です。

週2日はそのままティナの工房で働く予定です。

まだどうなるかは全く分かりませんが、新しい仕事環境も楽しみです。

ティナの工房の帰り道、遠回りしてGETAMAに寄ってみました。
工場の真ん前に夕日が沈んで、とてもキレイでした。