北欧古物専

デンマークで椅子張り職人の学校に通っています

7.uge 7週目 伝統工法3とコロナ休校

今週も伝統工法のスツール作りです。

先週、ぎゅうぎゅうに平らに縫い付けた椅子の土台を、ふんわり仕上げていきます。

麻草を薄く乗せて縫い付けたあとは、動物の毛(主には豚の毛)をたっぷり乗せていきます。

動物の毛は麻草に比べると弾力があって、抑えつけると押し戻される感じがあります。

動物の毛の上にコットンを乗せ、その上から全体を布で覆い、座面の下準備が完了です。

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麻草を縫い付けます

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弾力のある動物の毛をこんもりのせます

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コットンマットをのせます

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布で覆ってマチ針で留め、形を整えます

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ちくちく、手縫いで布を留めていきます

座面の下地が出来たら、次は脚の仕上げです。

脚の木材はビーチ材ですが、私はチーク材っぽい色味にしたいので、

好みの色が出来上がるまで、茶色とオレンジ色の染料を混ぜていきます。

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染料を混ぜて色作り。面白い。

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良い色に仕上がりました

染料を乾燥させたらオイルを塗って、磨きをかけます。

その後は、木枠周りの下地縫いを行います。

来週には、張り材の型作りに入れそうかな、という矢先。

昨日(3月12日)から、コロナウイルスの影響で学校が2週間の休校になってしまいました。

 

4日前まで35人だったデンマーク国内の感染者数が一気に650人まで急増してしまい、デンマークでは全校一斉閉鎖の措置がとられました。

それ以外にも、病院や消防署などの救急機関以外の公共施設の閉鎖、100人以上の集会の禁止、公共交通機関の使用を控える、握手やハグはしない、など様々な対策がとられています。

 

私は、5月から研修予定にしていた家具工房とのアポイントがキャンセルになり、研修の受け入れ自体が困難になるかもしれない、との連絡を受けました。

 

全世界に大きな影響を与えているコロナウイルス。

みんなが安心して交流出来ることって、すごく大切なことなんだ

と、初めて思い知らされました。

みんなのいつもの日常が、1日でもはやく戻りますように。