北欧古物専

デンマークで椅子張り職人の学校に通っています

現場研修(Læreplads)16 工房の夏休み

ティナの椅子張工房は、夏休み前の納品ラッシュで大忙しです。

 

普段なら、私は古い張地をはがして下地の修復をすることが多いのですが、先週と今週は、私も微力ながら戦力として、椅子の座面を張りまくりました。

 

シンプルなダイニングチェアの座面は、それぞれ角の形が違っているので、同じように見えても、少しずつ張り方が変わってきます。

さらに、布、合皮、本革と性質のことなる張地を扱ったので、連続して張っていると、それぞれの違いがよく分かって、とても勉強になりました。

 

夏のデンマークでは、カヌーやボート、ヨットなどの水上スポーツが盛んで、ティナの工房には、ボートの内装張替の依頼もあります。

先週は、私も初めてボートの座面の張替を担当しました。

こちらは特殊な形で、シワが寄らないようにピンと張るにはどうしたら良いのか、どこをどう引っ張るとキレイに張れるのかを探るのに時間がかかりましたが、コツを掴むとだんだん短時間で張れるようになってきました。

 

まだまだ100点満点の出来にはならないけど、少しずつ成長出来ているようで、嬉しいです。

 

納品ラッシュが少し落ち着いた今週は、初めて小ぶりの一人掛けのソファも張らせてもらいました。

 

いつもはティナが、ササっと張り終えているので、簡単なように見えますが、いざ自分で張るとなると、やっぱり難しいですね。

時間はかかっても、いつも丁寧に教えてくれるティナに感謝です。

 

難しいけど、少しずつ新しい課題に取り組めるのは、楽しくてワクワクします。

 

そんなティナの工房は、今日から夏休みです。

昨日は夏休み前最後の仕事日ということで、ティナが近所の美味しいベーカリーで、パンとケーキを買ってきてくれました。

たまにお手伝いに来てくれるミシン職人のイェテもやって来て、みんなで工房で夏休み前のhyggeタイムです。

 

美味しいおやつを食べて、楽しくおしゃべりして、良い夏休みを~と別れを告げて、休暇に突入です。

 

そうそう、先日作ったエルダーフラワージュースですが、不味くはないけど美味しくもないという微妙な感じだったので、ティナとイェテに試飲してもらったところ、レモンの皮が足りないというアドバイスをいただきました。

手抜きで、ビン詰めのレモン汁だけを使ったのがダメだったようですね。

レモンの皮のすりおろしと皮ごとの輪切りを追加したら、あっという間に、とっても美味しくなりました。

水の代わりに白ワインで割っても美味しいそうなので、夏休み中に試してみようと思います。

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レモンの皮のさわやかさとほろ苦さが、ジュースによく合います