北欧古物専

デンマークで椅子張り職人の学校に通っています

現場研修(Læreplads)17 新メンバーと完熟プラム

今週から、ティナの工房に新しいメンバーが加わりました。

 

事情があって長らく働くことが出来なかった人たちの就労支援の一環として、まずは短時間労働から始める arbejdsprøvning(お試し労働のような意味)という制度を利用してやってきた女性です。

 

週2回工房にやって来て、ティナの工房のInstagramやFacebookを更新してくれることになりました。

彼女のお給料は、ジョブセンター(日本のハローワークのような組織)から出るそうなので、ティナの費用負担はありません。

 

デンマークにはたくさんの人に優しい福祉制度がありますが、これもその一つですね。

 

労働者にとっては、少しずつ社会復帰をしていく第一歩になるし、雇用する側にとっては、費用負担無しに仕事を手伝ってもらえて、それが社会貢献にもなるので、とても良い制度だと思います。

 

彼女がどのような理由で長らく労働市場から離れていたのかは分かりませんが、温かく見守って、社会復帰を応援できると良いね、とティナと話しています。

 

師匠、いつもみんなに優しくて素敵です。

 

そして、いつも忙しくて更新出来ていないInstagramやFacebookを更新してもらえるので、ティナも嬉しそうです。

長らく撮りためてきた家具のビフォア&アフターの写真が、やっと日の目を見ることになって、私も嬉しいです。

 

せっかく素敵な仕事をしてるのに、記録に残さないなんてもったいない!

 

ということで、現場研修を始めた頃から、家具の張替前と張替後の写真撮影を私が買って出ていたのですが、ティナが忙しくてInstagramもFacebookも全く更新されていなかったので、これでやっと写真を活用してもらえそうで良かったです。

 

夏休みが明けて、日焼けしたベテラン職人のヘニング86歳は、ほとんど毎日工房にやって来て、元気いっぱい楽しそうに作業しています。

 

忙しいときのお助けマン、ミシン職人のイェテも久しぶりに来てくれました。

 

新メンバーも加わって、にぎやかな工房の夏の終わりに、工房横のプラムの木が美味しい実をたわわに実らせていました。

 

去年は3つしか実が成らなかったけど、今年は家族で食べきれないくらいたくさん成っているから、好きなだけ採っていって!

ということで、仕事終わりは美味しい完熟プラム取り放題でした。

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工房横の大きなプラムの木

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たわわに実った完熟プラムは、苦味がなくて、甘酸っぱくてジューシーで、何個でも食べられてしまいます。

夏休み前から取り組み始めていた初めての一人掛けソファが、今週やっと張り終わりました。

時間はかかってしまいましたが、出来栄えは満足です。

レトロな紺色のコーデュロイの張地とチークの組み合わせが可愛い良すぎて、お客さんに返したくないくらいです。

 

来週は初めてのタイプの椅子張りに挑戦させてもらえることになったので、これまた楽しみです。