北欧古物専

デンマークで椅子張り職人の学校に通っています

本コース2 1週目 寮生活とAuto CAD

ドキドキだった学校生活は、大変なこともありますが、始まってみればやっぱり楽しいです。

 

今回一緒に本コース2の授業を受けるクラスメイトは、11人です。

そのうち私を含めた7人が、一緒に本コース1を受けたメンバーだったので、ほっと一安心でした。

やっぱり知り合いがいるのは、心強いですね。

みんなで久しぶりの再会を喜んで、いろいろな話で盛り上がります。

 

他の4人は今回初めて一緒に授業を受けるのですが、みんな良い人で良かったです。

しかも、そのうち2人は外国人です。

これまで外国人は私だけだったので、心強い仲間が増えました。

1人は在デンマーク歴12年のべネズエラ人の女性で、もう一人はアイスランド人の留学生です。

 

教育過程において、研修先と長期間の契約を交わすことが条件なので、通常留学生は受け付けていないと思いますが、今回は学校とアイスランドの教育機関が特別な契約を交わしたので、試験的にアイスランド人生徒を受け入れているようです。

 

ただ彼女はデンマーク語があまり得意じゃないので、授業についていくのは、なかなか大変そうです。

もちろんみんなでサポートはするものの、それぞれ自分の課題で手一杯なので、今後が少し心配ですが、私も出来る限りサポートしたいと思います。

 

もう一つ心配だった寮生活は、とても快適です。

往復2時間半の通学運転から解放されただけじゃなく、炊事や洗濯などの家事からも解放されて、じっくり授業に集中できます。

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私の寮の部屋。一人部屋で、個別にバスルーム(トイレ、洗面、シャワー)がついています。

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寮のご飯。3食バイキング形式です。

というか、寮で暮らさないと、もはや課題に間に合いません。

本コース1と比べて本コース2は、課題の内容がいきなり難しくなっていて、CAD図面の書き込みも多く、提出しないといけないレポートの内容も盛りだくさんです。

 

初日はイントロダクションということで、課題とスケジュールの説明があったのですが…

先生の説明は早く短く、細かい内容は飛ばされて、必要な資料はこのファイル(共通のネット上のファイルにデータで保存されています)に入ってるから自分で確認して、というものすごくザックリしたものでした。

 

しかも、1人の先生が1つの部屋で2つの異なるコース、本コース2(生徒11人)+本コース4(生徒5人)を同時に教えていて、2つのコースの説明を代わる代わるするものだから、全員ただただ混乱していました。

 

初日は、授業らしい授業はなく、それぞれ自力で課題の内容とスケジュールを把握することで終了しました。

 

必要な資料の入ったファイルも特に整理されていなかったので、私はとりあえず全ての資料に目を通して、今必要なファイルをダウンロードしたり、印刷したり、AutoCADのバージョンアップをしたりしたりしました。

 

それでも、一週目の金曜日にはCAD図面とレポートの一部を提出しないといけないので、翌日からは、みんな必死でCAD、CAD、CADでした。

 

まずは作図に必要な木枠を組み立てて、自分でサイズを計測することから始めるのですが、特に先生から具体的な指示は無いので、それぞれ自分たちで倉庫からこれだと思う物を見つけてきて、組み立てました。

分からないときは、とりあえず周りの人に聞きます。

誰か一人くらいは分かる人がいるので、それを頼りに、みんなで助け合います。

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今回は、一人掛けソファの下地を伝統工法で張ります。
左が木枠で、右が下地材の見本です。

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最終的に提出するCAD図面の見本。
壁に一枚掛かっているだけなので、みんな何度も見に来て確認します。

最終的な仕上げの背面、座面、アームの高さや厚み、カーブなどもCAD図面に書き込まないといけないのですが、それは自分で決めないといけません。

デザインは、自分で顧客ターゲットを決めて、それに沿う形で行わないといけません。

 

でも、どうやって高さや厚みを決めるのか、その説明はほぼありません。

資料や展示してある過去の生徒の作品を見ながら、自分で決めていきます。

 

私たちは、普段研修先で椅子のデザインも作図も行いません。

 

私は日本で作図経験があるので、少しは内容が分かりますが、中には今までデザイン、作図、CADの経験がまったく無い生徒もいます。

 

困惑しながらも、みんなで助け合いながら、とりあえず今週の提出期限に必要な最低限の作図作業をなんとか終えました。

 

もちろん先生に質問はできますが、みんなそれぞれ個別の質問が多すぎるので、質問がある人は黒板に名前を書いて、先生が自分のところへ来てくれるまで、順番を待たないといけません。

 

そして、先生は持病の都合で、毎日学校に来てくれる訳ではないのです。

 

そのため、生徒同士で助け合うには限界があり、先生に聞かないと分からないとことは飛ばして、仕方なく先生が来てくれる日まで他の作業を進めるのですが、提出期限は決まっています。

 

ということで、なかなかにストレスが溜まってしまうスタートではありましたが、金曜日にはなんとか課題を提出して、みんなほっと一息です。

 

金曜日は早めに授業が終わるので、課題を提出して、天気も良くて、久しぶりの我が家に向けてルンルンで帰路に着いたのですが…

 

運転中、対向車のトラックからすれ違いざまに小石をぶつけられてしまい、フロントガラスにヒビが入るというアクシデントがありました。

しかも、ヒビが大きいのでフロントガラスを交換することに…

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修理代が高すぎて悲しいですが、仕方ありません。

人生初めての経験でショックでしたが、とりあえず怪我は無く、修理の予約も出来たので良しとします。

気を取り直して、週末は家で英気を養って、また来週から頑張ります。