伝統工法の椅子の下地張りが、やっと完成しました!
先週レポートを提出し終えたので、今週はすっかり気が抜けていて、作業工程の写真を撮るのをところどころ忘れてしまいました。
下地はまだ全部完成していませんが、本コース2で作業する内容は、ここまでです。
続きの下地作業と張地の仕上げ作業は、本コース3で行います。
本コース3で使う張地は、革張りと決まっています。
革は自分で好きなものを選べますが、種類は千差万別です。
そのため、今週はデンマークの革メーカーを訪問して、革の加工作業を見学したり、革の種類や違いについて直接メーカー担当者さんから学ぶ予定だったのですが…
なんと!当日メーカーさんを訪問すると、私たちの訪問を予定していなかったとのことで、キャンセルされてしまいました。
コロナでキャンセルになったと思っていたとの言い訳だったようですが、残念で仕方ありません。
しかも、生徒が自分たちで車を運転しての会社訪問だったので、生徒たちの不満は爆発です。往復3時間の運転で、訪問先でキャンセルを告げられるという…ただただ疲れただけでした。
学校に戻ると、先生が代わりに革の種類について授業をしてくれました。
先生も忙しいのは分かりますが、見学の前日に電話一本先方に入れとかなかったんかい!と、クラスメイトの不満は、結局最後まで残っていました。
見学先の革メーカーで、本コース3で使う革も安く買えるという話だったのですが、それも無くなってしまい、次回用の革は各自で準備することになりました。
ティナに頼んで私の課題用の革を仕入れてもらうことは可能なのですが、一応学校の革倉庫も確認してみました。
倉庫の一番底から見つけたのが、こちらの革です。
アニリンレザーなので、表面塗装が無いナチュラルレザーです。
手触りが滑らかでとても触り心地が良いのですが、変色もするし、水をこぼすとすぐ跡がついてしまうので、扱いが難しい革でもあります。
ティナの工房では、セミアニリンレザーをよく使っています。
ナチュラルな手触りは残しつつ、表面に薄い塗装をしてあるので、アニリンレザーに比べると、変色や水滴に強いです。
一般家庭で使うには、セミアニリンレザーの方が実用的ですね。
でも、いつかは職人としてアニリンレザーを張ってみたいし、ユーザーとして自宅でアニリンレザーの家具を使ってみたい、と密かにずっと思っていました。
これは自分用に自分で張る椅子だから、試してみるには絶好のチャンスです。
しかも、学校から購入する革は、アニリンでもセミアニリンでもそうでない表面塗装しまくりの革でも、一律同額で買えるというシステムなので、格安で購入できそうです。
先生に相談して、このアニリンレザーを次回の本コース3まで、とりあえず確保させてもらえることになりました。
問題は、この革が一枚しかなくて、椅子の張地に必要な革の大きさがギリギリなことです。
正確に張地の型を作るまでは、この革一枚で足りるのか不安もありますが、今のところはこの革で張る気満々です。何とか足りますように!
ちなみに、基礎コースで作成したオットマンとおそろいにするため、椅子の脚を基礎コース同様塗装しました。チーク色に染色剤を混ぜたつもりなのですが、前回より少し濃かったかな。
さて、無事に課題を終えたので、夕飯はクラスメイトたちとピザを食べに行きました。
5週間の本コース2が、なんとか無事に終了しました。
今後の授業は、以下の内容です。
本コース3 本コース2で作業した椅子の仕上げ張り(革張り)
本コース4 ハイバックチェアの伝統工法張り又はウレタンフォーム張り(自分で選ぶ)
本コース5 本コース4で作業した椅子の仕上げ張り(布又は革張り)
本コース6 卒業実技試験
今回一緒に本コース2を受けたクラスメイトたちとは、9月の本コース3でまた再会する予定です。
ただ、全員が同じ時期に本コース3を受講する訳ではなく、数人の生徒は1週間後から始まる本コース3を受講するそうなので、ここでお別れです。
誰がどの時期にどのコースを受講するのかは、学校と研修先の工房で決めているので、生徒によってそれぞれ変わってきます。
私は来週から9月まで、またティナの工房で研修です。
職人として、こうして少しずつ成長していきたいと思います。