北欧古物専

デンマークで椅子張り職人の学校に通っています

卒業試験(Svendeprøve)1週目 試験開始

今週から卒業試験(Svendeprøve)が始まりました。

5週間かけて、前回張った椅子と同じように椅子を張ります。

 

月曜日の朝に、先生から試験についてのイントロダクションが1時間半ほどあり、その後試験開始となりました。

 

試験時間はピッタリ132時間ですが、最初の20時間はレポートとCADの作図時間となっています。

月曜日から木曜日のお昼休みまではレポートとCAD図面の作成を行い、木曜日の午後から椅子張り作業が始まりました。

とはいえ、20時間でレポート(20ページ)とCAD図面を全て完成させるのは不可能なので、レポートとCAD図面は、前回の本コース5である程度完成させてあります。

試験の20時間は、試験に提出するための最終チェックや修正、印刷をする時間となりました。

 

レポートと図面を提出し、木曜日の午後からやっと椅子張り作業が始まりました。

椅子張り作業に使える時間は112時間です。

私が前回の本コース5で椅子張りにかかった時間は、123時間40分なので、今回は前回より11時間40分早く椅子張りを終わらせなければなりません。

 

やり直し作業がないように、ミスなく素早く、なおかつ前回よりキレイに張れるように作業したいところです。

が、時間との戦いと試験のプレッシャーの中、なかなか思うようにキレイに作業ができません。

しかも超絶集中して作業するので、ものすごく疲れます。

今のところ計画の時間内で作業を進められていますが、まだ試験は始まったばかりです。

あと4週間、長丁場の試験なので、体調に気を付けながらがんばろうと思います。

 

そして、クラスメイトの存在がとってもありがたいです。

みんなでケーキを食べたり、放課後に映画を見たり、お互いの試験の進捗具合を話したり、分からないことや不安なことを相談したり。

一緒にがんばれる仲間がいてくれることは、本当に心強いです。

 

先生方も試験の大変さを知っているので、休み時間や校内ですれ違ったときなど、みんなとても応援してくれます。

今日は木工職人の先生がわざわざ試験の教室まできて、みんながんばれ~!とチョコレートを配ってくれました。

 

今週は座面のスプリングの高さをヒモで調整する作業の途中までできました。

本当はもうちょっとやり直して調整したいところがあるのですが、仕上げにあまり関わらない細部をやり直している時間がないので、とりあえず作業を進めていきます。

スプリングの高さの調整作業の様子。
余裕が無いので、今回は写真が少なめです。

試験用の教室は試験時間が終われば毎日施錠されるので、放課後にこっそり作業をしたり出来ないようになっています。

 

今までの授業のときは、放課後も椅子張り作業やレポート作成、CADの作図などをしていたので、今回はゆっくりできます。

 

今週は放課後に、いろいろな手作業を体験できるポップアップワークショップのイベントがあったので、革のキーリングを作成しました。

学生寮の鍵用にキーリングが欲しかったので、ちょうど良かったです。

今まではずっとカードキーだったのですが、今回はシステムに不具合があって、鍵を使っています。

手作りキーリング

革細工も面白いので、少しずつ小物を作っていきたいなと思いました。

椅子張りでは、可愛い布や革の端材がたくさん出るので、うまく有効活用したいです。

 

ちなみに、一緒にキーリングを作っていた生徒がフィンランド人とイギリス人で、二人ともデンマーク語が苦手ということで、久しぶりに英語での会話を楽しみました。

ポップアップワークショップでは、普段あまり関わらない他のクラスの生徒と交流できるのも楽しみです。

 

私はデンマーク語がものすごぐ上手という訳ではないのですが、英語はデンマーク語とごっちゃになって訳が分からないことになってしまうので、英語ももう少しがんばりたいなと思いました。

 

週末にエネルギーを充填して、引き続き試験がんばります!

11月に入って初霜が降りました。