北欧古物専

デンマークで椅子張り職人の学校に通っています

本コース5 1週目 レポート提出と先生の休暇

今週から最後の学校での授業、本コース5が始まりました。

今回の5週間の授業は、卒業試験の準備期間のような内容になっていて、卒業試験で張る椅子と同じデザインの椅子を張ります。

 

卒業試験は実技試験で、5週間の決められた期間の中で、1脚の椅子を最初から最後の仕上げまで張り上げます。

試験中は先生に質問をしてはいけないことになっているので、椅子張りについての質問や疑問は、この授業期間内に全て解決しておかなくてはなりません。

 

さて、今週はAutoCADの図面とレポート作成の時間でした

全ての図面とレポートを木曜日までに提出しなくてはならなかったので、みんなでいつものように助け合いながら、図面とレポートを完成させました。

いつもは授業の最後に提出するレポートですが、卒業試験を受ける人は、卒業試験開始の14日前までに試験で張る椅子のレポートを提出しなくてはなりません。

今回の本コース5を一緒に受けている生徒の中から、私を含め4人の生徒は、本コース5が終わった2週間後に卒業試験を受ける予定です。(その他のクラスメイトは、来年の夏に卒業試験を受ける予定です。)

 

これは、私の椅子の木枠です。
みんなそれぞれ違うデザインの椅子を、自分で計画した下地材と張地で張っていきます。

木曜日にレポートを提出したので、金曜日からはさっそく椅子張り作業を開始しました。

金曜日は午前中に授業が終わるので、この日は下準備と座面の底に麻テープを張って終わりました。

AutoCADの図面に合わせて、麻テープの位置を決めていきます。

ところで、木曜日の授業終了後に提出したみんなのレポートを先生がその日のうちに添削してくれたようで、翌日の金曜日には修正内容をそれぞれ個人面談で教えてくれました。これで、卒業試験開始の14日前までには、修正したレポートを提出することができます。

 

デンマーク人の先生にしてはスピーディーな対応だな、さすがに卒業試験だからかな、と感心していたら、先生は来週一週間、休暇を取ってギリシャの南の島へバカンスに行くそうで、そのため急いで添削してくれたようでした。

卒業試験前の大事な授業で、一番メインで教えてくれる担任の先生はバカンスへ…

日本だったら苦情が出そうなものですが、ここはデンマーク。

みんなで、いいね~楽しそう~♪どこに泊まるの?食事込み?いつ出発するの?

とわいわい話が盛り上がり、みんなで「良い休暇を~!」と先生を送り出します。

メインの先生が休暇を取っている間は、他の先生が代わりにサポートしてくれるようです。

休暇は、誰もがわくわくする楽しいものです。そして、良い仕事をするためには、休暇はとても大切なものと考えられています。

なので、それに対して文句を言う文化は、この国には無いようです。

 

私も夏休みの日本旅行の様子をFacebookにアップしていたので、クラスメイトや先生から、日本どうだった?家族や友だちに会えて良かったね!とたくさん声をかけられました。

 

楽しい休暇にはみんなとてもポジティブな反応をするので、それぞれ助け合いながら休暇を取って、楽しい思い出をみんなで分かち合えるデンマークの文化は、とても良いなと思います。

学校の寮から、綺麗な朝焼けが見えました。