北欧古物専

デンマークで椅子張り職人の学校に通っています

本コース1 2週目 Auto CADと張地選び

今週末は久しぶりの良いお天気です。

今年は雨ばかりの寒い5月だったので、やっと晴れて暖かくなり、さわやかな初夏の雰囲気が漂い始めました。

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フィヨルド越しにも、黄色い菜の花畑が鮮やかです。

写真右奥に映っているのが、私の住む町です。

さて、2週目の今週は、それぞれ椅子作りの作業を少しずつ進めながら、主にはAuto CADの作業に時間が割り当てられました。

 

シンプルなデザインの生徒は比較的サクサク作業を進めているようですが、手書きで馬やカタツムリの型紙を作って椅子作りをしている生徒は、Auto CADで図面に起こすのは少し大変そうです。

 

Auto CADでは、平面図と側面図、張地やウレタンなどの材料の型紙図を全て描かないといけません。

 

私の椅子は、馬やカタツムリに比べると外観はシンプルなデザインですが、半球のパズルにしたので、張地の型は少し複雑です。

 

一応計算上では、この型で合うと思う…

という図を描きましたが、実際には作ってみないと分からない、というのが正直な所です。

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張地の型紙図の一例です。実際この形で合うのか、まだ分かりません。

ちゃんと椅子が完成するのかやや不安ではありますが、今の自分の力で何の苦労もなく作れる物を作っても、面白くないし成長もないので、少し難しめの課題に挑戦してみることにしました。

 

張地の材料は、学校にある物を使っても良いし、自分で用意しても良いことになっています。

私は学校にある張地のストックを隅から隅まで何度も確認しましたが、使いたい張地が全く見当たりませんでした。

 

困ったなと思って、先日学校帰りにティナの工房に寄って相談すると、

工房の余りの張地のストックから、好きなだけ選んでいいから!

と言ってもらえたので、ティナの工房の余りの張地をいただくことにしました。

 

学校の張地と違って素敵な張地ばかりで、選ぶのが大変なほどでしたが、時間をかけてやっと選び終えて、張地を買い取りたいとティナに伝えると、

張地の余りはここにあっても使い道がないから、代金は払わなくていい、

と言って、買い取らせてもらえませんでした。

 

学校の課題のレポートで作成費用を算出しなくてはならないので、選んだ生地のそれぞれの代金をティナに教えてもらうと、なんと、どれも1メートル2万円以上もする高級生地で、頭がクラクラしてきました。

 

本当にもらっていいの?

 

とティナに何度も確認しましたが、

いいからいいから!良い椅子作ってね!

と、笑顔で見送ってくれました。

 

師匠、太っ腹です。カッコよすぎます!

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ティナの工房で選んだ張地たち。

どれもウールの高級生地で、デザイナー物も混ざってました。

好きな物を選んだら、こうなってしまった…

 

ところで、この椅子どうやって張地を張るの?

と、ティナにも私の半球パズル椅子を不安視されてしまいましたが、張地をいただいて応援してもらったからには、頑張って良い椅子を作らなくては。

 

来週から、また頑張ります。