北欧古物専

デンマークで椅子張り職人の学校に通っています

現場研修(Læreplads)40 手作りのくるみボタン

週末に、私たちの住む町を流れるフィヨルドの遊覧船に乗ってきました。

この日は良いお天気だったこともあり、船の中は大勢の人でごった返していました。

甲板も、人でぎゅうぎゅうです。

景色を楽しみながら、船の中で美味しいランチもいただいてきましたよ。

フィヨルドの両岸には、自然や街並みが見えます。

知らない人と相席でしたが、みんなで会話を楽しんで、Hyggeなランチタイムでした。

 

今週は、工房で約250個のくるみボタンを作りました。

くるみボタンは、椅子やクッションの張地とお揃いにすることが多いので、張地の余りで、一つ一つ手作業で作っていきます。

まずは、くるみボタンのサイズに合わせて布を切り抜いていきます。

切り抜いた布を容器に置いて、ボタンの芯材をハンコのような棒でスポっと押し込みます。

その後、容器をこの機械に設置して、ハンドルをグルっと回してプレスすると、くるみボタンの完成です。

かなり地味な作業ですが、出来上がったくるみボタンはとっても可愛らしいので、私は結構好きな作業です。

 

今週は苦手な鋲打ちもたくさんあったので、鋲打ちで疲れた合間にボタン作りをして、良いリフレッシュにもなりました。

 

苦手意識の高い鋲打ちですが、写真の細長い紙切れを使うことで、格段に上手くなったような気がします。

この紙切れに沿って鋲を打ち込めば、鋲と鋲の間隔と、布の端からの距離を同時に測れるので、鋲を打ち込む位置がより正確になりました。

 

ティナは目測でまっすぐ均等に打ち込めるそうですが、私はそんな風には出来ないので、この紙切れはとても画期的でした。

この細長い紙切れに、とても助けられています。

ティナと同じような職人技を身につけることはすぐには出来ませんが、こうして少しずつ、今の自分に合った工夫を探していこうと思います。

 

さて、夏休みまであと1週間。工房は夏休み前の納品ラッシュで大忙しです。

というのも、ティナは先週、娘さんの高校卒業のお祝いで忙しくて、ほとんど工房で働けなかったからです。

デンマークでは、高校の卒業をかなり盛大にお祝いするので、家族はその準備で大忙しです。

卒業生を乗せたワゴン車が工房にもやってきたので、私も一緒にお祝いさせていただきました。

デンマークの夏の風物詩、青春ですね!

卒業の証の帽子をかぶった生徒たちが、爆音と笛を鳴らしながら、特殊なワゴンで卒業生の家を巡っていきます。