北欧古物専

デンマークで椅子張り職人の学校に通っています

現場研修(Læreplads)43 木部修理

先週からは、またティナの工房でお世話になっています。

5週間ぶりに学校から戻ると、朝の通勤時間が真っ暗になっていて驚きました。

もうすっかり晩秋です。

朝工房に着くと、ようやく東の空がうっすら明るくなってきます。

今週は、工房でいくつか椅子の木部修理があったので、ご紹介します。

椅子張り専門の工房とは言え、古い椅子の修理はどうしても木部の傷みも一緒に直さないといけないことが多いので、簡単な物は自分たちで修理しています。

 

自分たちの手に負えない場合は、ティナの知り合いの地元の木工職人さんにお願いして修理をしてもらうこともあります。

古いオットマンの脚はガタついていることが多いので、木工ボンドでしっかり固定します。

ひじ掛けの前面の下地が割れていたので、こちらも木工ボンドで補強します。

椅子の木部の組み立てにネジを使う場合は、木栓でネジを隠すことが多いのですが、張地の張替えには、この木栓を外してネジを外さないといけない場合が多いです。

木栓を外すには、どうしても木栓に穴をあけなくてはいけないので、張替え後には、木栓の穴を修理して再利用します。

このクレヨンのような材料を削って、手で形を整えながら木栓の穴を埋めます。

ネジの上に木工ボンドをのせて木栓でふたをします。

最初はボンドの扱いに慣れていなくて四苦八苦していた木部修理ですが、最近ようやくコツが掴めてきたように思います。

 

早いもので、ティナの工房で働き始めて2年が経ちました。

少しずつですが、一人で出来る作業も増えてきて嬉しいです。